レプリカマスク

人間には二つの願望があります。一つは「英雄願望」。自分自身がヒーローとなって、人々を救い悪と戦うという願望です。もう一つは「変身願望」。自分とは違う誰かに変身することで鬱憤や悩みから逃避したいという願望です。その二つの願望を叶えられるのが「レプリカマスク」なのです!

レプリカマスクとは

レプリカマスクは、テレビの特撮ヒーローやプロレスラーが纏う仮面・覆面を精密に再現・複製したものです。中には映画に登場するキャラクターのものなども含まれます。

特撮ヒーローのレプリカマスク

日本では、ネットオークションなどに出品され、撮影に関わる造型会社が製作したレプリカマスクが限定発売されるなどで、ファンに定着したコレクターズアイテムの一つとして認知されています。遊園地などのヒーローショーで使われるものを俗にアトラク用、本編撮影用に使われるものを映画の専門用語でプロップと呼びます。市販されているレプリカマスクの製作元には海洋堂などのガレージキットメーカーや、「仮面ライダー」シリーズに長年関わってきたレインボー造形などがありますが、被ることが出来ないものが多いため被れるレプリカマスクを入手するためにはアトラク用や流出したプロップなどを手に入れるか、自分で製作する以外に方法はありません。

プロレスラーのレプリカマスク

プロレスラーのレプリカマスクを解説する前に、プロレスにおける覆面について解説します。覆面レスラーは、メキシコが本場であるとされています。メキシコでは「ルチャ・リブレ」と呼ばれ、覆面プロレスラーはルチャドールと呼ばれます。ルチャ・リブレで覆面が定着したのは、ルチャ・リブレを題材にした映画などに見られるような「昼間は勤め人、夜は人気レスラー」という二重生活をするレスラーが多かったことに端を発しています。アメリカや日本のプロレス界ではいわゆるギミック(仕掛け・設定)として使われ、スーパー・ストロング・マシーンやタイガーマスクなどの名レスラーが活躍してきました。プロレスのファンは熱狂的であることが知られており、量産されたレプリカマスクよりも試合で使用されたオリジナルマスクを愛好するので、レプリカマスクのコレクターなどはあまり居ないようです。オリジナルマスクは、覆面レスラーが入場前にリングサイドに投げ込んだり、団体が主催するイベント内のオークションなどで放出されることがあるようです。

映画キャラクターのレプリカマスク

アメリカではハロウィンやマスカレード(仮装大会)などが定着していることもあって、ダース・ベイダーやジェイソンといった映画の人気キャラクターのレプリカマスクが広く市販されています。ホラー映画「スクリーム」シリーズでは、レプリカマスクが劇中で重要な役割をもっています。日本でもパーティーグッズとして出回っているものも多く、割合入手が楽な部類に入ります。

レプリカマスクを作るには?

「市販品では物足りない!」「コスプレに使うから人が被れるレプリカマスクが欲しい!」という人も多いのではないでしょうか? そんな方々のために、特撮ヒーローのレプリカマスクを作る方法をご紹介します!

レプリカマスクを作るための心得は?

基本的に、「本物そのもののマスクを作る」ではなく「レプリカマスクを作る」であることを考えておきましょう。極端な話、「被ることができないレプリカマスク」を作ってしまっても、複製する過程で被れるように作ることも出来ます。イメージを大きく膨らませすぎて、自分の努力を否定するのは生産的ではありません。何事も積み重ねていくことが大事なのです。

レプリカマスクの材料は?

では、レプリカマスクを作るのにはどのような材料を集めればよいのかを紹介していきましょう。

粘土

造形がしやすく加工も楽なので、個人レベルからプロユースまで幅広く使われている素材です。石膏での型取りを考えるなら、水溶性の粘土は避けた方がいいようです。

石膏

複製の型取り用に使用する材料です。画材店や模型店で容易に入手できます。ただ、乾燥時間を把握していないと割れてしまうことがあるので注意しましょう。

FRPマット

FRPは、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)といいレーシングカーや漁船などにも使われている軽くて強度のある素材です。しかし、使用法が少々難しいという一面があります。FRPを使った工作に関しては、車関連の工作系サイトなどが詳しいのでお勧めです。

剥離材

FRP工作をする場合、石膏などで作った型に剥離材を塗る必要があります。塗っていないと型の素材がFRPにくっ付いて取れにくくなるのです。

ポリエステル樹脂

FRP加工する場合の必需品となります。FRPだけではざらざらしたままの上、加工できないのでこの樹脂が必要になってきます。

硬化剤

樹脂を固めるために必要な材料です。FRP・ポリエステル樹脂・硬化剤・剥離材を揃えて初めてFRP加工が出来るのです。

へら

原型造形時に凹凸を付けるために使う道具です。粘土工作用のもので充分です。

発砲スチロール板

粘土で原型を作るときに芯にします。レプリカマスクを装着する人の頭の大きさを計って、それにあわせて貼り合わせた発砲スチロール板を削って使います。大きさはある程度余裕を考えておいた方がいいでしょう。

詳しい資料

頭の中にあるイメージだけで物を作るのは、とても難しいことです。その為、レプリカマスクを作成するために必要な資料は用意できるだけ用意しておきましょう。特撮ヒーロー

レプリカマスク製作法!

それでは、肝心のレプリカマスクの製作工程の解説に入っていきます。

原型作り

まずは、発泡スチロールで模った頭部を用意します。ヘッドマネキンなどでも構いません。この頭部をベースに粘土を盛り上げて、資料を参考にしながら形を作っていきます。

石膏で型取り

原型が完成したら石膏で型取りしていきます。前後または左右に分けて石膏型取りをします。二つに分けて型取りしないと後々面倒なことになるのと、FRPで作る場合は内側から加工する必要があるからです。

石膏型を原型から外す

石膏が充分に固まったら原型から外します。半分ずつ行っている場合、割合力を入れなくても簡単に取れるはずです。

石膏型にFRPを貼り込む

ここからはいろいろと専門的な作業に入っていきます。まず、石膏型に剥離材を塗ります。剥離材が石膏型にいきわたったら硬化剤を混合した樹脂を石膏型に塗ります。この上にFRPを敷き、更に樹脂を塗り付けていきます。これを三度ほど繰り返したらもう一度樹脂を塗りつけて完了です。最後の樹脂塗り付けを忘れるとざらざらした表面が顔にあたることになるので忘れないようにしましょう。これを分割した石膏型の両方で行います。

できあがったレプリカマスクを加工する

さて、FRP加工で出来たレプリカマスクは樹脂が行き渡っていないFRPマットがはみ出た状態になっていると思います。このはみ出た部分をカットしサンドペーパーなどで削りだし、接合用の金具や視界確保用ののぞき穴を作っていきます。

レプリカマスクを塗装する

ある程度出来上がったら塗装してしまいます。このとき、塗料でのぞき穴が埋まらないように注意しましょう。まず、プラモデルなどと同じようにサーフェイサー(下塗り)を吹き付けます。サーフェイサーが乾いた後は資料を参考にして色を塗っていきます。筆や刷毛で塗っても構いませんが、エアブラシを使った方がムラなく仕上がります。
これで、あなただけのレプリカマスクの完成です。飾るもよし、通勤通学に使うもよし、衣装もそろえてイベントに向かうもよし、ネットオークションに出品するもよしです。

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