ウルトラマンレオ40周年を迎えたウルトラシリーズの中でも、人々に強い印象を残したのがウルトラマンレオです。当時のスポ根ドラマブームを受けての特訓シーンがあるウルトラマンはウルトラマンレオただ一つです。悲痛なエピソードの中で、涙をこらえ戦い抜いたウルトラマンレオの勇姿とは一体どのようなものだったのでしょうか? ウルトラマンレオとは「ウルトラマンレオ」は1974年から1975年に掛けて全51話が放送されたウルトラシリーズ第七作目に当たります。レオ最大の特色は今も語り継がれる「特訓」です。『人間大で現れた星人や出現した怪獣に敗北したレオが特訓を重ね、弱点を克服した後に星人・怪獣に雪辱を果たす』というストーリー構造は中盤まで続き、子供たちに大きな印象を残しました。 ウルトラマンレオの秘密ウルトラマンレオは、今までのウルトラ兄弟のようにM78星雲出身のウルトラマンではなく、獅子座L77星の出身となっています。出身地が違うのにどうして、ウルトラマンレオは他のウルトラ兄弟と同じような姿と能力を持っているのでしょうか。実は、ウルトラマンは太古の昔に作り出した人工太陽プラズマスパークの影響を受けて現在の姿と能力を得たとされています。そして、プラズマスパークの影響を受けたウルトラマンの一部が獅子座L77星に移住したといわれています。なので、ウルトラマンレオもウルトラマンの親戚のような関係であるのです。 故郷を失ったウルトラマンと戦う力を失ったウルトラマンの出会いそして、ウルトラマンレオの故郷である獅子座L77星はサーベル暴君・マグマ星人の手によって滅亡しています。弟であるアストラと生き別れになったウルトラマンレオは、地球に落ち延び『地球人・おおとりゲン』として生活していました。一方、ウルトラマンタロウが居なくなった地球を守るため、再び「血を吐きながら続ける苦しいマラソン」に舞い戻り、防衛チームMAC(Monster Attacking Crew:マック)の隊長を務めていたウルトラセブンことモロボシ・ダンはマグマ星人の手によって脚を負傷し変身能力を失ってしまいます。マグマ星人に屈辱を舐めされられたウルトラマン二人がここに出会ったのです。 特訓!特訓!ウルトラマンレオウルトラマンレオは宇宙拳法の達人であり、地球に来てからは空手を学んでいます。ウルトラマンレオの代名詞とも言うべきレオキックはこの空手とウルトラマンの身体能力を融合させた技なのです。垂直飛び1000mのジャンプ力によって高く舞い上がり、きりもみ回転を加えたレオキックはウルトラマンレオ最大の技として幾多の星人・怪獣を打ち倒してきました。また、ハンドスライサーも空手の手刀を取り込んだ技です。これらの技を鍛え上げるため、ダンはゲンに厳しい特訓を課してきたのです。ダンは時には滝に向かわせ手刀での水切りを行わせ、時には先の尖った丸太を避ける特訓、時にはジープで追い掛け回す特訓と過酷な特訓を行い、ゲンを、ウルトラマンレオを鍛え抜いてきたのです。後年、おおとりゲン役を演じた真夏竜氏は「滝の特訓は真冬に撮ったから寒すぎて厳しかった」「ジープの特訓はふくらはぎにジープのバンパーが当たって危険だった」と述懐しています。 心を鬼にしてゲンを鍛え上げたモロボシ・ダン過酷な特訓を課して、ゲンを、ウルトラマンレオを鍛えるダンの心境とはいかなるものだったのでしょうか。「あの沈む夕日が私なら、明日の朝日は君だ、ウルトラマンレオ!」と語ったダンは、歴戦の勇者ながら負傷によって地球を守ることが出来なくなっています。それゆえに、地球を守りぬく強い想いを抱きながら力不足であるウルトラマンレオに厳しく接し、その孤独を強さに変える強い心を養おうとしていたのです。「その顔はなんだ! その涙はなんだ! お前の涙で地球が救えるのか!」と、ゲンの甘えや依存心を断ち切り一人前のウルトラ戦士へと育て上げていくダンは心で涙を流していたのかもしれません。 MAC全滅! 円盤は生物だった!!そして、物語も終盤に差し掛かった第40話で歴代ウルトラシリーズには無かった展開が待ち受けていました。それは防衛チームの全滅でした。悪魔の星・ブラックスターから現れたブラック指令とその配下である円盤生物によって、MACは基地ごと円盤生物シルバーブルーメによって捕食されてしまったのです。しかもそれだけではなく、シルバーブルーメはゲンの恋人であった百子さんや地球での友人をも奪い去ったのです。拡大する円盤生物による被害、ウルトラマンレオは傷つきながらも過酷な戦いに身を投じるのです。 宇宙のエメラルド・地球のため、戦え!ウルトラマンレオ!仲間を失い、愛する人を失い、友を失ったウルトラマンレオ・おおとりゲン。しかし、弟分でかつて星人の手で父を失い、そして今また円盤生物の手によって妹を失ったトオル少年と共に知人の美山家に身を寄せ、円盤生物との戦いに臨みます。もはや、ゲンを叱咤してくれたダンは居ません。ウルトラマンレオは独り立ちするときが来たのです。円盤生物との戦いの中でゲンは、『ウルトラマンレオ』に依存してしまっているトオル少年の甘えに気付き旅立つ時が来たことを知ります。そして、ブラック指令とブラックスターを打倒したゲンは、ウルトラマンレオへの変身アイテムである「獅子の瞳」をトオル少年に託し、旅立っていったのでした。 甦るウルトラマンレオ「故郷のない男」そして、31年後の2006年。ウルトラシリーズ最新作となった「ウルトラマンメビウス」第34話にて、第29・30話に登場したウルトラマンタロウに続いてウルトラマンレオが再び地球に帰ってきたのです。一切の光線技が通用しない光波宇宙人・リフレクト星人によってメビウスは敗れてしまいます。リフレクト星人に情けを掛けられてしまうメビウス。敗北の悔しさのなか、ウルトラマンメビウスであるヒビノ・ミライが呼び寄せられたのは、かつて「ウルトラマンレオ」第1・2話で壊滅した伊豆諸島黒潮島。そこで出会った雲水姿の人物こそおおとりゲン、ウルトラマンレオだったのです! 故郷は地球ゲンはウルトラマンレオに変身し、ミライに自分と戦うように命じます。ウルトラマンメビウスとウルトラマンレオの戦いはウルトラマンレオの放ったレオキックによって決着しました。ゲンはミライとチームGUYSに説きます。「お前たちの戦いは絶対に勝たねばならない戦いだ!」、敗北の悔しさに涙を流すミライに対し「その顔はなんだ! その涙は! お前の涙で地球が救えるのか!」と、かつてセブンから投げかけられた言葉でゲンはミライを叱咤します。「お前には私の本当である地球は任せられない」。生まれ故郷を失い、ウルトラ兄弟となった今でも、ウルトラマンレオ・おおとりゲンの故郷は地球しかないのです。ミライは、地球を守りぬくためにリフレクト星人の弱点である肉弾戦での決め技を鍛えぬくべく特訓を開始します。特訓の中でミライは、自分のキックの弱点を補うヒントを見つけ出します。 獅子の瞳が輝く時特訓を積み重ねたミライとチームGUYSの前に再びリフレクト星人が現れます。ゲンの見守る中、メビウスはリフレクト星人の自慢の装甲を、回転を加えたキックで打ち破ったのです。しかし、卑劣にもリフレクト星人はチームGUYSを人質にとりメビウスの動きを封じるのです。ゲンは獅子の瞳を輝かせウルトラマンレオに変身し、リフレクト星人からGUYSの仲間を奪還しメビウスと共にリフレクト星人に立ち向かっていきます。そして、レオキックとメビウスの回転キックによってリフレクト星人は打ち倒されたのでした。『ウルトラマンレオ第52話』
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